フレンチから学ぶ! 美しい盛り付けの基本とは?

フレンチから学ぶ! 美しい盛り付けの基本とは?

フランス料理は、昔から今も絶えることなく進化を続けています。
料理の方法から盛り付け方、いかに料理がおいしく見えるかを徹底して研究されたフランス料理は、今では高級料理としても認識されています。今回は、フランス料理の美しい盛り付け方やバランスの基本をご紹介します。美しい盛り付けは、洋食以外の和食にも応用することができます。是非参考にしてみてください。

盛り付けの基本

フランス料理の美しい盛り付けは、「配色」「高さ」「バランス」の3つの基本によって構成されています。料理といえばおいしく食べることが一番大切です。
しかし、フランス料理は見た目に美しく、食べてもおいしくを目標としています。フランス料理店に訪れますと、見た目の美しさに圧倒されてしまいますが、3つの基本を押さえるだけで、家庭でも美しい盛り付けの料理を作ることができます。

盛り付けの基本 配色

フランス料理の基本にあるのが、視界にとびこむ彩りの良さです。お皿に盛り付ける際、野菜などの配色を整えるだけで見た目が美しくなります。そして、見た目が美しくなるとおいしさもその分アップするのです。

色を意識する

お皿の上できれいな配色にするには、赤・緑・黄・白・黒の5色を取り入れることがポイントです。色鮮やかな見た目にするだけでも、料理皿が華やいで見えます。例えば緑黄色野菜をふんだんに使い、そこに足りない色をトッピングしていきましょう。お皿の色合いにも気を遣い、黒い色が足りなければ黒いお皿を使うことで、料理の色味をより一層引き立てることができます。

野菜の緑

フランス料理だけでなく、料理の盛り付けに緑は欠かせません。人間の遺伝子には、自然の緑を食と結びつける性質があるともいわれています。調理の際、緑色の野菜は、加熱しすぎると変色しやすく見栄えが悪くなってしまいます。ピーマンなどは油でさっと炒めるだけなどして、料理に彩りを与えましょう。

補色を活用する

色には補色と呼ばれる、反対色が存在します。例えばマグロのお刺身の下に添えられている大葉は、赤いお刺身の補色になります。補色とは足りない色を補い、主役を引き立てる効果があります。

コントラストを意識する

盛り付けは料理だけではなく、お皿にも気を配ることで一層美しくなります。例えば黒や茶色のお肉をメインとした一品は、お皿も黒くしてしまうと同化してしまい、料理が目立ちません。そこで、白いお皿を使用することによって、視覚にメリハリが生まれ、料理の存在を引き立たせる効果があります。この引き立たせる効果はコントラストと呼ばれ、そこに鮮やかな色の緑やオレンジといった野菜を添えることで、更に食欲が湧く彩りになります。また、お皿全体が地味な印象になることを防ぐ役割も果たします。

盛り付けの基本 高さ

料理の配色を調整したら、次は料理の立体感を考えていきましょう。料理に立体感をもたせることで、お皿の料理が更に美しい見栄えになります。フランス料理を見ますと、立体感を出すために、飾りの食材が添えられています。

ローズマリーやバジルの葉、スイーツであればクッキーやチョコなどの飾りを添えて、立体感を生み出しています。立体的に料理を見せることで、美しさだけでなく料理自体に動きや表情を付け加えることができます。

和食の盛り付けを見ますと、お刺身をツマで立体的にしているのは、土台としての役割を果たすだけではなく、立体感のある表現を加えているからなのです。お刺身のツマを山のように盛り付ける方法は「杉盛り」と呼ばれています。日本の山々や木々が立ち並ぶ風景を、料理で表現するために立体感のある盛り付けをしているのです。フランス料理も同様に、表現のひとつとして立体感を作り出します。また、フランス料理ではお皿の余白も重要です。

盛りすぎると見栄えが悪くなりやすいフランス料理は、お皿の余白を全体の30%程度にしましょう。このとき、料理に添えるソースも余白を利用して、絵を描くように添えると美しくなります。

ワンプレートの盛り付けも同様に高低差をつけます。すべての食材やメニューを同じ高さにするのではなく、高低に差をつけることがポイントです。

盛り付けの基本 バランス

盛り付けはバランスが大切です。盛り付けすぎず、地味になりすぎないようちょうど良いバランスで盛り付ける必要があります。お皿の中に盛り付けるときは、規則性をもたせることで見栄えを美しくすることができます。

例えば、お皿に盛り付ける際にお肉を横一列に盛り付けたり左右対称に盛り付けたりするなどです。さまざまなルールを自分の中で作り、それにあわせた盛り付けをしていくと上手に盛り付けることができます。

フレンチのテリーヌなどは、スライスした一枚をお皿の中央に乗せるのが基本です。しかし、それだけだと地味で、寂しい印象を与えてしまいます。テリーヌなどの料理をお皿に盛り付ける際は、ソースや飾り食材のバランスを見て配置すると良いでしょう。

お皿に模様を描くように、シンプルできれいな配置を心がけてください。前述したように、余白は30%程度残しましょう。余白に程よくソースを乗せることがコツです。

バランスを考えるときは、食器選びの段階から考える必要があります。洋食のスープやスープのある料理の場合、一般的にフチが広く底が深めのお皿に盛り付けます。この場合、広いフチが余白の代わりを果たすため、美しく見せることができるのです。

スープを盛り付ける際も、食材が大きめであればバランスよく配置しましょう。そのまま入れてしまうと見栄えが悪くなる可能性があります。先にスープを入れ、その後から菜箸などできれいに盛り付けていきましょう。

まとめ

フランス料理の盛り付け方法は、料理店だけでなく自宅でも真似することができます。また、いつもの和食や洋食であっても応用することができるため、是非覚えて実践してみてください。

美しい見た目の本格的なフランス料理を楽しみたい方は、横浜にある「lemidi ルミディ」へお越しください。本場フランスで修行を積んだシェフの、美しい本格フランス料理をお楽しみいただけます。お食事の際は、是非一度「lemidi ルミディ」をお気軽にご利用ください。