口の中でとろける食感がたまらない! フォアグラ料理の魅力を解説

口の中でとろける食感がたまらない! フォアグラ料理の魅力を解説

フォアグラはキャビア、トリュフと並んで世界三大珍味のひとつと言われています。
日本では日常的に食べるイメージはありませんが、フランスではクリスマスを始めとして、お祝いごとではかなり定番メニューとなっています。
当記事ではフォアグラの歴史や特色、代表的な調理方法などを紹介していきます。

フォアグラの概要

ここではフォアグラの味や歴史について解説します。

フォアグラってどんな味?

フォアグラはガチョウや鴨の肝臓です。肝臓と聞くと日本では鳥や豚、牛のレバーがメジャーですが、フォアグラは「濃厚」、「口の中でとろける」、「深い旨味とコクがある」など表現されます。日本の食材としては、あん肝に近いとも言われます。ガチョウと鴨でも味の違いがあります。ガチョウのフォアグラは、フォアグラ・ド・オアと呼ばれていて、濃厚な味とまったりした食感が絶妙です。材料価格としても鴨よりも上に設定されていることが多く、特にクリスマスシーズンに出回っています。

鴨はフォアグラ・ド・カナールと呼ばれています。トロっとなめらかさがあって、ガチョウのフォアグラよりさっぱりした味が楽しめます。価格的にリーズナブルなので、フランスでもカナールの方が多く使用されています。カナールはオアより融点が低いので、くちどけ感があり、香りも強いのが特徴です。このように表現を見るだけでも食べたくなってくるのは、さすが世界三大珍味のひとつ、という感じですね。

フォアグラの歴史

フランス料理のイメージが強いフォアグラですが、4500年も前のエジプトでは既にガチョウのフォアグラが食べられていたと見られています。古代ローマでもフォアグラは高級食として愛されていました。2000年ほど前のローマでは、乾燥したイチジクをガチョウに食べさせていたことから、イチジクレバーと呼ばれていたそうです。
フランスでは4世紀には一部の地域で食べられていた記録がありますが、18世紀くらいになると料理のレシピ本などにも多く登場するようになります。19世紀のナポレオンの時代になると、軍隊が海外に行く時の食料を確保するために、瓶詰や缶詰の技術が発展しました。これがフォアグラにも活かされて、現在のような保存食としての位置付けも確立されていったようです。

フォアグラの産地

現在、世界でフォアグラを最も生産しているのはフランスで、2009年の資料では世界のフォアグラの74%がフランスで作られています。フォアグラ加工品となると生産も消費も9割以上がフランス国内で行われています。このことからもフランス人はどれほどフォアグラが好きかということが分かりますね。フォアグラを作っているのはフランスだけではなく、スペインやハンガリーでも製造されています。
食材として買う場合、一番高級なのはフランス産、次いでスペイン産、三番目にハンガリー産となっており、日本にはハンガリーからの輸入品が多く出回っています。なお、フォアグラは品質の差や調理方法の差で味わいが大きく変わる特徴があります。フォアグラ本来の旨味を味わいたい、と思う方は腕がいいフレンチシェフがいるお店に出かけることをオススメします。

フォアグラを使った料理

フォアグラは生食せず、熱を通して食べる食材ですから、さまざまな調理方法があります。
フォアグラは脂肪酸を多く含んでいるので、血液の中の悪玉コレステロールの値を下げてくれます。フランス料理はバターやチーズを使ったもの、肉料理が多いのに、動脈硬化や心臓病の発症率が低く食べる人たちの平均寿命が長いことが知られています。これをフレンチパラドックスと言いますが、そこにはフォアグラのような食材が貢献しているようです。

ここからはフォアグラがどのように調理されるかを解説しましょう。

【ソテー】

フォアグラを1cm程度にスライスして、表面がカリっとする程度焼いたものです。フォアグラは甘い味が合うと言われており、フルーツを添えたり、煮詰めたバルサミコ酢のソースなどと合わせたりして食べることが一般的です。

【テリーヌ】

テリーヌはフォアグラの調理方法の中でも代表的なものです。ワインや塩、コショウなどで下ごしらえをしたフォアグラをマリネしてテリーヌ型に詰め、オーブンなどで焼いた後、冷蔵庫で寝かします。(調理方法はさまざまです)

フォアグラのテリーヌはパンやワインと合わせて食べることが多く、甘めの白ワインならフォアグラとのマリアージュを楽しむことができます。

【パイ包み】

フランス料理でよくある調理方法で、他の食材と合わせてパイに包むことが一般的です。トリュフと合わせられることもありますが、豚肉などもフォアグラの食感と非常によく合います。

まとめ

フランスで愛されているフォアグラについて解説しました。
本場フランスではフォアグラはとても身近な食材で、前菜にもメインにもさまざまな料理方法で使われています。

横浜のフレンチビストロ「lemidi ルミディ」でも、上質なフォアグラをお客様に楽しんでいただけるようにいくつかの調理方法でお出ししています。
フォアグラのとろけるような食感と濃厚な旨味を味わいたい、と思われる方は、ぜひ「lemidi ルミディ」にお越しください。
お客様のご予約、ご来店を心よりお待ちしております。