フレンチに欠かせない!野菜の種類や料理とは

フレンチに欠かせない!野菜の種類や料理とは

フランス料理には数多くの野菜が使われています。前菜からデザートに至るまで、フルコースの料理には野菜が必ず出てきます。
そんなフレンチにおける野菜について、どのような種類のものが使われているのか、野菜を使った代表的な料理はどんなものなのかなどをご紹介いたします。

フレンチに使われる野菜の種類

フランス料理で使用される野菜のほとんどが西洋野菜と呼ばれるものです。西洋野菜の定義としては、漢字がなくカタカナのみの名前を持つ野菜のことを指しており、ブロッコリーやアスパラなどが該当します。フレンチでよく使用されることの多い野菜をいくつかご紹介します。

ルッコラ

ハーブの一種でゴマに似た風味が特徴的な野菜です。辛味や苦味が多少あり、成長することによって苦味が強くなるという特徴を持っています。カルシウムや鉄分、ビタミンCが豊富で、サラダなどによく使用される材料です。家庭菜園でも育てやすいので、ご家庭で育てたものを調理するということもできます。

ズッキーニ

外見はまるできゅうりのようですが、実際はかぼちゃの仲間であるウリ科の野菜です。生で食べられることはほとんどなく、油との相性が非常に良いので主に加熱調理されます。南仏料理の「ラタトゥイユ」のメイン食材で、ズッキーニといえばこれ、というほど欠かせない材料の一つでもあります。

ロマネスコ

カリフラワーの一種で、森や城の集合体のようなインパクトのあるその見た目が特徴的です。螺旋状の渦になっていますが、その螺旋の数がフィボナッチ数列と一致しており、食材としてだけでなくその形状が非常に神秘的ということでも有名です。

食感はカリフラワーに似ていて、味はブロッコリーに近いです。炒め物やボイルなどさまざまな調理方法で味わうことができます。

ビーツ

ロシア料理の「ボルシチ」に欠かせない食材として有名ですが、フレンチでもベトラブという赤ビーツがよく使用されています。その鮮烈かつ深みのある赤色が目を引くので見た目のアクセントとしても素晴らしいのですが、脳卒中などの原因となる血栓予防に効果的といわれており、成分的にも優れています。

エシャロット

見た目は少し赤みのあるネギ科の野菜です。玉ねぎと似た形をしており、フレンチでは鱗茎をみじん切りにしたり、おろしたりして、臭い消しやソースに用いられることが多いです。

野菜を使ったフレンチその①前菜料理

フレンチで野菜を用いることが多いものとしては、やはりダントツで前菜です。サラダとして生の状態を楽しむ場合も多いですが、前菜料理として提供されることもあります。フランスの家庭料理でも野菜はふんだんに使用されており、食事の重要な役割を担っていることは間違いありません。前菜料理として代表的なものとして「キャロットラペ」が有名です。家庭料理としても定番で、作り方は細長くすりおろした人参にワインビネガーやオリーブオイルなどのドレッシングを混ぜ合わせるだけという簡単な料理です。そのほかにも、はちみつやリンゴ酢、マスタードやクミンなどを加えることによって、香りと調味料がしっかりとつながるため、味わいの幅がとても広がります。

野菜を使った前菜料理の中でもう一つ欠かせないものといえば、「テリーヌ」です。長方形のテリーヌ型といわれる型を使って作られたものは、素材が何であれテリーヌと呼ばれます。そのため、レバーやミンチ肉などのテリーヌが有名ですが、野菜だけを使った場合も同じくテリーヌと呼ばれるのです。だし汁や醤油などの調味料によってほのかに味付けされたゼラチンを使って、刻んださまざまな野菜を冷やして固めるだけで完成です。シンプルですが栄養価も高く、前菜としてぴったりな味に仕上がります。

野菜を使ったフレンチその②スープ

フレンチのコース料理では、スープも前菜として提供されます。そのスープにも野菜をふんだんに使用したものが多くあります。代表的なスープとしては、「オニオングラタンスープ」が有名です。

本場フランスでは「スーパー・ロワニョン・グラティネ」と呼ばれており、バターや油できつね色になるまでじっくりと炒めた玉ねぎとブイヨンを煮込んだ料理です。トーストしたフランスパンを器に置き、そこへスープをかけ、パルメザンなどのチーズを上からふりかけたら、最後にオーブンで焼き上げることで完成です。フランスでは二日酔いに効くとされています。

フレンチでの野菜の付け合わせ

フレンチでは付け合わせのことを「ガルニチュール」と呼びます。メニューなどにもガルニチュールと記載されているため、ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。フレンチの付け合わせにおける最大の特徴は、「フリットが非常に多い」ということです。通常付け合わせというのは、料理の彩りや味わいなどをプラスする目的がありますが、フレンチの場合はフリットの種類が豊富にあるほど主流となっているのです。

フリットの定番素材といえば、「じゃがいも」です。じゃがいもを使ったフリットだけでもいくつかの種類が存在しており、ボールのように丸い「フリット丸型」をはじめ、正方形の「フリットキューブ型」やフライドポテトである「フリット細長型オーソドックス」など、さまざまな形状で分かれています。
また、じゃがいもはフリットだけでなく、ピューレとして提供されることもあります。ただし、フリットに比べて少し手間がかかり、フリットの人気が高いことから目にすることは少ないかもしれません。

まとめ

フレンチでは、ルッコラやズッキーニをはじめとする西洋野菜をふんだんに使用しています。
家庭料理でも野菜が欠かせない存在になっていることから、フレンチにおける存在感の強さを伺い知ることができるのではないでしょうか。
フレンチの野菜をたっぷりと堪能したいという方は、コースやアラカルトをご用意しております「lemidi ルミディ」へぜひお越しください。