フレンチを食べるなら知っておきたい調理技法について

フレンチを食べるなら知っておきたい調理技法について

フレンチといえば、テリーヌやコンフィなどといった調理法が、メニューにそのまま表現されています。
しかし調理法はフランス語のままのため、料理のイメージがなかなか湧きにくいのがフレンチの欠点ともいえます。今回は、よりフレンチを身近に感じられるように、フレンチの調理技法についてご紹介します。

フレンチ調理技法 エテュベ

エテュベとは、フランス語で「蒸し煮」や「煮込み」を意味する言葉です。蓋で密閉できる鍋などで、素材自体の水分を生かす蒸し料理です。そのため、少量の水や出汁のみで煮た料理もエテュベと呼ばれています。
エテュベは主に野菜を多く使用した料理として提供されます。鍋に野菜と塩、オイルを入れて少しだけ水を入れます。そして加熱をすることで、シンプルな料理も野菜の旨味を閉じ込めた濃厚な料理にできます。日本でも、近年では「ル・クルーゼ」など密閉性の高い鍋を使い、少ない水でスープなどを作ることが多くなりました。この料理もエテュベのひとつとなります。

フレンチ調理技法 コンフィ

フレンチレストラン以外でも、「コンフィ」というメニューを見かけることが多くなりました。ビストロやワインバー、カフェでもコンフィがメニュー化されています。例えば、「鴨のコンフィ」や「鶏肉のコンフィ」など、肉料理のメニューとしてよく知られています。コンフィはフレンチの代表であり、オイルで煮るという調理法の料理です。オイルといえば焼くことが主流の日本ですが、フランスではたっぷりのオイルを使い弱火でじっくり煮込む料理も多いです。

コンフィにしたお肉の外側を、さらに焼いてカリッとした食感を出すなど、さまざまな工夫がなされる料理でもあります。シンプルな見た目ながら、とても手間のかかる料理で、フランスでは肉の保存食として知られてきました。コンフィの肉がほろほろで柔らかいのは、オイルで揚げるのではなく煮る程度の低音で調理しているからです。低温調理は保存性が高まるだけではなく、お肉を柔らかくする効果があります。肉汁を逃がさず、しっとりとした食感を楽しめます。

フレンチ調理技法 キャラメリゼ

キャラメリゼとは、「キャラメル化」とも呼ばれる、砂糖などの甘いものを酸化反応させた料理のことを言います。日本でよく見かけるキャラメリゼは「クリームブリュレ」が代表的です。クリームブリュレのカラメルを、バーナーなどで炙り、パリパリの食感と香りを良くすることをキャラメリゼというのです。
さらに他にも、キャラメルを塗ったり入れたりすることもキャラメリゼといいます。砂糖を煮詰めてキャラメル状にすることもキャラメリゼといいます。キャラメリゼを使った料理はクリームブリュレのほかに、アーモンドやへーゼルナッツなどにキャラメル状の砂糖を絡めた「プラリネ」があります。

フレンチ調理技法 ポワレ

フランス料理のメニューですが、「ポワレ」と記載された料理を目にしたことがあると思います。ポワレもフランス料理の加熱調理法の一つです。フランス料理のポワレは、実は調理法としては特殊なものとされています。オーブンに入れて調理するポワレもあれば、ソテーのように炒めるポワレもあります。ポワレは明確に説明することが困難といわれているほど、定義が曖昧なのです。もともとポワレは「ポワール鍋」を使用して調理された方法のことをいいました。

フランス料理を体系化したオーギュスト・エスコフィエは、1847年から1935年の間、ポワレのことを「特殊なロティ」と表現していたとされています。昔のポワレは、調理する材料を塊で焼いて調理し、提供していました。ロティールと呼ばれる、肉の塊を炙り焼きにするといった調理法と似ているので、特殊なロティと呼んでいたといわれています。しかし現在では、まるごと塊とした料理を提供していません。切って調理することも多くなったため、ポワレは調理方法が変化していきました。

現代のポワレは、肉や魚の切り身をフライパンで焼き、表面を焼き上げた後にオーブンで火を通す調理法とされています。フランス料理を作るシェフによってポワレの方法はさまざまです。フライパンで焼いた後にオーブンに入れるシェフもいれば、先にオーブンで焼いた後にフライパンで表面を焦がすシェフもいます。前述のとおり、ポワレは定義が曖昧なため、さまざまな作り方で提供されています。

まとめ

フレンチの技法は、ここで紹介したもの以外にもさまざまあります。フランス料理のメニューに載っている専門的な言葉のほとんどが、フレンチの調理技法なのです。しかしその調理法を示したメニューも、そもそも調理方法の定義が曖昧なことが多く、シェフによって作り方が違うことも多々あります。

フレンチを楽しむときは、すべてのフレンチ調理技法を覚えるのではなく、「これはどのように作られたんだろう?」と楽しみながら味わってみてください。横浜で本格的なフレンチを楽しみたい方は、ぜひ「lemidi ルミディ」へお越しください。

「lemidi ルミディ」は、横浜市の地下鉄「桜木町」より徒歩2分の位置にあります。駅から気軽にフレンチを楽しめます。フォアグラをはじめ、チキンやパスタ、サーロインステーキなど、本場のフランスで修業を積んだシェフが料理を提供しています。

デートや誕生日などの記念日はもちろん、友人同士の集まりでもお気軽にフレンチをお楽しみいただけます。「lemidi ルミディ」は、Web予約も受け付けております。