今流行りのカジュアルフレンチとは? 料理やマナーなどを解説

今流行りのカジュアルフレンチとは? 料理やマナーなどを解説

フレンチレストランは高級食材がふんだんに使われていて、料金が高いとイメージする人が多いですが、最近はリーズナブルな価格で料理が楽しめる「カジュアルフレンチ」が流行しています。カジュアルフレンチとは何か、料理やドレスコードはどうなのかなどを解説します。

カジュアルフレンチとは何か?

カジュアルフレンチとは、若者でも気軽に楽しめるように店内のレイアウトやメニューが工夫されたフレンチレストランを意味します。お店によっては、女子会向けのパーティーコースなども用意されているなど、カジュアルフレンチのスタイルは多様化しています。
同じフランス料理店でも、店の雰囲気やレイアウトが大衆的なカフェやレストランに近ければ、カジュアルフレンチのお店と考えてください。以下にフレンチレストランでよくあることを解説します。

高級じゃなくても店内の雰囲気は落ち着いている

ミシュランで星を得ているレベルの高級レストランとは異なり、少々雰囲気はうるさいかもしれないと考える人もいるでしょう。しかしそこはフレンチレストランです。リーズナブルな価格や訪ねやすさが売りのフレンチレストランでも、店内の雰囲気は落ち着いています。カジュアルなフランス料理店にも、会員制や完全予約制を設けているところもあります。
むしろカジュアルであるからこそ、大人の女性一人という風にどんな状況でも気軽に訪れられるのが、カジュアルフレンチレストランのメリットです。

路地裏に店舗が構えられている

フレンチに限らず、高級レストランの多くは大通りに面して、敷地内に駐車場が設けられていることが多いです。
しかし、 リーズナブルなフレンチレストランは、路地裏に店を構えている場合が少なくありません。大通りや駅の近くよりも、路地裏のような生活感のある場所のほうが、開業資金が安いという事情もあります。こうした店の中には、遠方から多くのお客さんに来てもらうよりも、地域のつながりを大切にするオーナーも多いです。お客さん側から見ても、路地裏にあるレストランは隠れ家のようで気軽に訪れやすいでしょう。

カジュアルフレンチとはどんな料理?

フレンチでよく思い浮かぶのはフォアグラやトリュフといった高級食材を使った気品溢れる料理でしょう。しかしカジュアルフレンチでは従来のフランス料理とは一線を画す大衆的かつ斬新なメニューが多く見られます。カジュアルフレンチに出てくる種類別の料理の例を紹介します。

種類
アミューズ 茸のフラン、エリンギ、 有機生野菜のスティック
オードブル(前菜) 小松菜とベーコンのケーク、ホワイトアスパラと魚介の盛り合わせ、砂肝のアヒージョ
スープ オニオングラタンスープ、ビーフコンソメのロワイヤル
パスタ ウニのクリームパスタ、ツナとオリーブのトマトソースパスタ
魚料理 真鯛とキャベツのブレゼ、ジャンボ大海老フライ、カルパッチョ
メインディッシュ(肉料理) 和牛ハンバーグステーキ、ヒレ肉ポワレ、 ローストビーフ
デザート ブランマンジェ、チョコレートムース、ショートケーキ

もちろんフランス料理店らしく、フォアグラやトリュフをふんだんに使ったメニューもありますが、複数の食材を組み合わせるなどの工夫で、低価格での提供を可能にしています。高級なイメージのある料理をリーズナブルな価格で楽しむことで、高いコストパフォーマンスを実感できるのがカジュアルフレンチの楽しみです。

カジュアルフレンチの値段相場は?

従来のフランス料理店なら、コース料理の値段が1万円を超えることも珍しくありません。シェフのおすすめなら1万5,000円ぐらいもよくあります。 ワインもボトルで1万円前後のケースが多いです。
しかし、カジュアルフレンチレストランならランチコースが2,000~3,000円というケースも珍しくありません。中には、オードブルからデザートまで7皿を組み合わせたディナーコースが5,000円といった店もあります。

カジュアルフレンチのドレスコードやマナーは?

フレンチレストランではマナーが重要です。カジュアルレストランでもある程度のマナーを心得る必要があります。

ドレスコードは?

カジュアルフレンチではどの程度のドレスコードがあるのか気になる人もいるでしょう。日本でドレスコードを設けるフレンチレストランは稀のようですが、ある程度整った服装は必要でしょう。
例えば、Tシャツに短パンやジーンズはラフ過ぎるので、カジュアルフレンチでは遠慮したほうがいいかもしれません。かといって高級店のようにガチガチのフォーマルで行く必要もありません。普段のお出かけで着るような、清潔感のある格好を心がければ問題はありません。

来店時~直後

予約したら、来店時に本人の名前を名乗ることでウェイターに案内してもらいましょう。貴重品だけは持って、荷物やコートは店員に預けてください。
男女で来店した場合は、ウェイターが最初に引いた席に女性を座らせましょう。テーブルの上にバックやスマホなどの私物は乗せないでください。

食事中

ワインを飲むときは、特に女性は歯茎が見えないように、少し横を向きながら飲むのがマナーです。パンは出されたらすぐに食べてもいいですが、皿にとって一口ずつちぎって食べるのがセオリーです。バターもパン皿にいったんつけてから、パンをつける形にしてください。
ナイフやフォークは並べられた外側から順番に使いましょう。食べ終わりのサインは皿の上にナイフとフォークを表向きで「ハ」の字に置くことです。スープや飲み物などを飲むときは音を立てないようにしましょう。
魚や肉を切るときは、脇を締めているとスマートに見えます。また、男性は女性より先に料理に手をつけず、女性より早く食べ終わらないことが紳士的とされています。

食後

お勘定のときは食事の席からウェイターを呼んで願い出ましょう。カジュアルフレンチでは割り勘をする人も多いようですが、席上でお金を分け合うのではなく、最初に一人が全額払い、後から割り勘になるように精算するのがマナーです。

まとめ

カジュアルフレンチは従来のフランス料理店のイメージを覆すリーズナブルな料理と、若者でもなじみやすい雰囲気が特徴です。メニューも高級感ある独特なものより、大衆的なイメージが強いです。それでもほかのフランス料理店のように、マナーはそれなりに求められますので事前に心得ておきましょう。

横浜市桜木町にある「フレンチ ビストロ lemidi(ルミディ)」でも、片田舎のビストロをイメージした店内でカジュアルフレンチを楽しめます。フランス料理店を気軽に味わいたい人はぜひお越しください。