フランス料理をいただく際に、必ずといっていいほどついてくるチーズ。
本場フレンチのフルコースにおいてチーズは、メイン料理に引けをとらないほど重要なポジションに位置しているということをご存知でしょうか。今回はフレンチとチーズについての関係をご紹介します。
チーズ大国フランス
フランス人はチーズが大好きです。フランスでは食事の際、どの家庭でもチーズが出されます。世界中には600種類~1000種類のチーズがあるといわれており、そのうちの400種類はフランスで作られています。フランスではチーズのことをフローマージュと呼び、日本でいう“お漬物”のような存在として親しまれています。
チーズはデザート?
メイン調理後、デザート前にいただくもの
チーズはフレンチのフルコース料理の中に出されるのですが、どのタイミングで出されるかご存知でしょうか。多くの方がイメージされるのは、前菜時やメインのあとのお口直しなどかと思います。実は、意外なことにフレンチのフルコースでチーズはデザートとしていただくという考え方をします。多くの場合、サービスの方が複数のチーズをトレイにのせて運んできてくれ、自分が好きなものを選んでお皿に入れてもらうというシステムです。
チーズはコース料理のハイライト的位置
冒頭でもお伝えしましたが、フランス人にとってチーズはなくてはならないとても重要なものです。本格的なフランス料理は食前酒からはじまり、白ワイン、赤ワインと複数のワインをいただきながら食事を楽しみます。出されるワインのランクは食事が進むごとにアップしていきます。
メイン料理の際に、最もランクが高いワインを一緒にいただくと想像してしまいそうなものですが、実は最もランクの高いワインと合わせるのは、メイン料理のあとに食べるチーズなのです。これは、「ワインを一番美味しく味わえるのは、チーズ」と考えられているためです。また、チーズにもさまざまな種類があるためどのような味のチーズとも会うように赤ワインが出されるようになっています。
フレンチでのチーズの食べ方
チーズを自分で選ぶ
メイン料理が終わると、サービスの方が複数の種類のチーズをのせたトレイを持ってきてくれ、好きなものを選ぶように促してくれます。いくつまでという決まりはないので自分の好きなものを複数選び、お皿に入れてもらいましょう。名前を聞くだけではどんな味なのか分からないという方は、「こんな感じのチーズが食べたいです」と伝えればぴったりのものを選んでくれます。
また、お腹がいっぱいになってしまった、チーズが苦手で食べられないという方もいらっしゃるかと思います。そんなときには、お断りしてもかまいませんが、相手に失礼のないように柔らかい言葉で丁寧にお断りしましょう。中にはシェフがこだわり抜いたチーズをセレクトしてくださっているため食べるチーズがあらかじめ決められているお店もあります。
チーズにも食べ方がある?
フレンチでチーズをいただく際には、チーズはフォークで刺して直接食べるのは基本的には間違いとされています。チーズはちぎったパンやクラッカーにのせて一緒にいただくのが正しい食べ方です。
正式な食べ方はこうなってはいますが、正式にこだわりすぎず自由に楽しんでくださいというフランス料理店もたくさんありますのでご安心ください。パンやクラッカーが出されたら一緒に召し上がるのがいいかと思いますが、その場の雰囲気に合わせていただくのが一番よいでしょう。
フランスチーズの種類
それでは最後にフランスの代表的なチーズを少しご紹介しましょう。
カマンベール・ド・ノルマンディ
日本でも有名なカマンベールチーズです。白カビを用いたチーズで、クセのないクリーミーな味わいが人気です。適度な塩気も食べやすさの理由です。外身はしっかりしていますが、中はとろみのある食感です。
コンテチーズ
フランスのコンテ地方で作られるチーズです。ハードタイプのチーズで匂いやクセも少なめなのでチーズを普段食べない方にも受け入れやすいチーズです。
ロックフォール
ブルーチーズの一種です。舌触りはクリーミーですが鼻と舌をツンと刺すような刺激があります。通好みのチーズでしょう。
まとめ
今回は、フレンチ料理におけるチーズについてご紹介させていただきました。フランス人がこれほどまでにチーズ文化を大切にしていることに驚かれた方も多いのではないしょうか。実際にフランスに行くとチーズ専門店がたくさんあり、美味しそうなチーズがたくさん並んでいます。今回ご紹介したチーズ以外にも美味しいチーズはたくさんありますので、ぜひお気に入りの一品を見つけてみてください。
「lemidi ルミディ」では、こだわりのフローマージュを多数取り揃えた自慢のフランス料理をご用意しております。本場フランスで修業を積んだシェフによる渾身のフランス料理を楽しみたいという方はぜひ当店にお越しくださいませ。