フレンチのメインディッシュの代表格! 魚料理の種類やおすすめソース

フレンチのメインディッシュの代表格! 魚料理の種類やおすすめソース

フレンチと言えば高級な料理という印象が強いかもしれませんが、元々は郷土料理から発展したものも多いため、実際にはカントリー料理をルーツとしている料理です。その中でもメインの一つである魚料理について、どのような種類があるのかご存じない方も多いかと思います。
今回はフレンチの魚料理にスポットを当てて、代表的な魚料理やおすすめのソースなどについてご紹介いたします。

フレンチにおける魚料理とは

フランスを発祥とする食文化の総称であるフレンチですが、基本的にオードブル、メインディッシュ、デザートの3つの構成を献立としております。メインディッシュには牛肉や豚肉を使った料理などがあり、魚料理もその中の一つです。ムニエルやグリエなどのさまざまな料理方法があるだけでなく、使用する魚によってもバラエティ豊かですので飽きさせることがありません。

フレンチにおいては白身魚が扱われることが多いのですが、なかでも代表的な魚は「スズキ」です。旬である夏以外でも通年で癖のないその味がフレンチのさまざまな料理法ともマッチしているため、多用されています。その癖の無さは「多種多様な香辛料やハーブなどを少量混ぜ合わせることで生まれるハーモニーや旨味を楽しむ」というフランス料理の理念とも一致しており、味付けによって変化させやすいということも多用される理由として挙げられるでしょう。

また、フランス人は年間で約35kgもの魚を消費すると言われており、世界平均である約19kgと比べても平均以上に消費していることになります。それほど普段からよく魚料理を食べているということになりますので、日本と同じとまではいかずとも、生活に馴染んだ食材といえるのではないでしょうか。家庭料理としては主にフライパンやオーブンなどで焼いた後にソースを絡めるという至ってシンプルな料理方法で親しまれています。

フレンチの代表的な魚料理 ムニエル

日本でも「鮭のムニエル」など浸透しているためご存じのかたも多いのではないでしょうか。ムニエルというのは、塩コショウをまぶした魚に小麦粉を全体的にふりかけ、バターもしくは油を引いたフライパンで焼いた料理のことです。小麦粉によって魚の旨味が逃げることなく、その凝縮された味わいを堪能することができるというのが特長です。魚を使った場合だけの呼び方ですので、同じ料理法であったとしても肉や野菜であればムニエルとは呼びません。ムニエルの語源はフランス語で粉屋を指す「ムニエ」から来ています。

小麦粉には旨味を閉じ込めるというだけでなく、他にも重要な役割を担っています。熱によって魚からにじみ出る水分が吸収されるため、味や栄養を損なうことが抑えられますし、魚が身崩れし難くなります。また香ばしい香りも一緒に閉じ込める事によって、魚の独特な臭味を打ち消す効果もあるのです。

非常にシンプルな料理方法ですので、味もくどくなることなく淡白になります。そのためさまざまなソースを絡めることによって印象がガラリと変化するという面もあります。また、魚のサイズとしては230gほどの小さめが適しているとされていますが、実際には切り身を用いることも少なくありません。舌平目やスズキを使ったムニエルが代表的です。

フレンチの代表的な魚料理 ポアレ

フランス語でフライパンを指す「ポワル」が語源となる料理がポワレです。その定義ですが、現在までに若干変化してきており、元々は底の深い鍋にフォンと呼ばれるブイヨンの一種と肉を入れて、蓋をして蒸し焼きにする料理方法のことでした。しかし、現在では油脂を引いたフライパンで具材の表面をカリッと焼き上げ、中身をソフトに仕上げたもののことを指すようになっています。

ポアレの料理方法の中で特徴的な手順に「アロゼ」というものがあります。フランス語で「水をまく」という意味で、焼いている最中に食材からにじみ出た油やソースなどを食材にかけながら焼くというものです。特に魚などの皮付きの食材であれば、フライパンには皮部分のみ触れるようにし、身の部分をこのアロゼによって火を通していくことになります。そうすることによって、余分な熱を通さずに旨味を逃しにくくすることができるのです。

ただし、魚で行う場合には食材からにじみ出る油に臭味などもついている可能性があるため、注意しながら行わなければなりません。

フレンチの魚料理に合うおすすめソース

数多くのソースや調味料を使用することが特徴的なフレンチですが、その中でも魚料理に合うとされる3つの代表的なソースをご紹介いたします。

オランデーズソース

フランスで最も使われているバターソースがこの「オランデーズソース」と言われています。「オランダの」という意味のソースでして、なぜ他国の名前がソース名になっているのかというと、オランダのソースを模したからとされています。その作り方は非常に簡単で、材料も卵とバターがメインとなり、至ってシンプルでありながらも基本中の基本と言えるソースでもあります。ただし、分離せずなめらかに仕上げるためにはそれなりの技術と練習が必要になります。バターの香りが特徴的で、レモンを使いますが酸味は控えめで優しい味わいのソースです。

ソース・ブール・ブロン

白ワインのバターソースです。細かくみじん切りにしたエシャロットを白ワインと白ビネガーでじっくりと煮詰めたものにバターを加えることで完成となります。エシャロットによる味わいの深さが特徴的なソースです。

ソース・ブール・ルージュ

こちらは赤ワインのバターソースです。基本的にはソース・ブール・ブロンと同じですが、赤ワインを使っていることと、白ビネガーを使わないという点が異なります。煮込みすぎずに軽い感じで仕上げることで、白身魚に非常に合うようになるソースです。

まとめ

ムニエルやポアレなど、日本人にも好まれる味に仕上がる料理方法を使ったフレンチの魚料理はたくさんあります。
それ以上に種類豊富なソースを絡めることによって、同じ魚を使ったとしても毎回新たな一面を知ることができるというのも、フレンチの魚料理ならではの魅力と言えるのではないでしょうか。

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